~第2回木育サミット2015に参加してきました~
1月27日に新宿区文化センターで開催された木育サミット2015に参加してきました。木と親しみ、木を活かす「木育」の活動に取り組み「ウッドスタート宣言」をしている自治体や企業などがパネリストとなり、参考となる話を聞くことができました。木育サミットについては→こちら
ウッドスタートとは、認定NPO法人グッド・トイ委員会が推進している「木育」の行動プランのこと。ウッドスタート宣言をした「100の企業」と「100の自治体」を結びつけることを目指しているそうです。くわしいことは→こちら
今回は3つのセッションがあり1,「学び」の場を木育化する。2,「子育て」環境を木育化する 3,「暮らし」の場を木育化するをテーマに進められました。
※サミットの様子は写真撮影禁止のため、看板写真です。
一部を紹介しますと・・・日本で初めての障害児専門の保育園ヘレン(東京都杉並区)の木質化、木のおもちゃを取り入れている様子、施設をつくったことの意義などについても話がありました。障がいのあるお子さんを一般の保育園に預けることがなかなかできず、お母さんたちが働くことができない苦しい実態があり、どうにかしたいという思いから「ヘレン」が誕生したことを知りました。(ヘレン・アダムス・ケラーのファーストネームから「ヘレン」と名付けたそうです)。木の優しいぬくもりを感じる中、利用者やお子さんたちの笑顔が印象的でした。
熊本の認定NPO法人NEXTEP(ネクステップ)は、重い障害のある子どもたちの生活を豊かに、家族に笑顔を増やそうと、訪問看護ステーション、居住介護事業所、相談支援事業所を立ち上げ、総合的サポートができる地域づくりに取り組んでいます。NEXTEPの島津理事長は小児科医師でもあり、熱い思いでこの活動に取り組んでいらっしゃいます。木の暖かさの中で施設をつくりたいと「ウッドスタート」宣言をされたばかり。
また、ある企業では60階建ての高層マンションを都心に計画しています。コンセプトは「未来に繋がる森のタワー」。マンションだけでなく森が出現します。マンションの中にも「ENGAWAエンガワ」と名付けた共有スペースが設けられ、木とふれあえる憩いの場所を提供するそうです。高層マンションというと、木とは対極的なものだと思いがちですが、発想や方法でいろいろなやり方があるんだと実感しました。
また、ある企業の経験談も披露されました。この企業では、全国30カ所の販売スペースに「木育広場」を設置しており売り上げも上昇。売り上げが上昇したので、もっと他の商品を置こうと「木育広場」のスペース設置をやめ、商品数を増やした店舗が大幅の売り上げ減。ふたたび「木育広場」を復活したところ。客数も増え売り上げも大幅増。売り場を再設置された担当の方は出世されたということで「木育は売り上げものばして出世する」とユーモアも交えて話されていたのも印象的でした。
どのセッションのに登場した方々も「木」に対する思いと情熱にあふれていました。ウッドスタートは木材の供給側と、利用する側のまさにマッチングであり、生産者も企業、利用者も木を通じて幸福を感じるスタートなんだなと感じました。