11/9 特別講演会レポート


平成26年11月9日(日)に,徳島県木の家づくり協会20周年記念 木の住まいセミナー特別講演会として,「赤ちゃんからはじめる木のある暮らし~ウッドスタートの可能性~」の演題で,東京おもちゃ美術館(日本グッド・トイ委員会理事長)多田千尋館長からご講演をいただきました。

東京おもちゃ美術館多田館長 講演会
「木育」は,2004年に北海道で生まれた言葉ですが,その後2006年に「森林・林業基本計画」の中で閣議決定されました。最近,「木育」とは「木が好きな人を育てる活動」と考えられています。
今回,紹介された「ウッドスタート」とは,日本グッド・トイ委員会が展開している「木育」行動プランのことで,「赤ちゃんからはじめる生涯木育」として全国で多くの市町村や企業がウッド・スタート宣言を行っています。
東京おもちゃ美術舘は,現在では,「木育」拠点として,全国から多くのお客さんが訪れるようになりました。しかし設立当初は,築40年の小学校廃校跡を再利用して,資金集めから美術館の運営まで,様々なご苦労やノウハウを報告いただきました。現在は,「多世代交流」や「木質内装化」などのコンセプトの基,自立的な運営で,東京都では「子育て世代」に人気の施設となっています。
また,おもちゃを作るのには,やわらかい「すぎ」が適しているとのこと。他にも,「木の玉プール」や「すぎ床板メンテナンス」など,木材製品やその良さを伝える方法も紹介いただきました。
講演後,パネルディスカッションを行い,徳島県木造住宅推進協会の佐藤会長を司会に,5名のパネラーの方々から「木のおもちゃから木の家づくり活動」の報告をいただき,木の良さや木育について議論を深めました。

パネルディスカッション
最後に,多田館長から,今回集まった「木材産業」や「建築」,「子育て」分野などの専門家のみなさまの個別取組を木育活動で融合させ,化学変化させる取組が重要ではないか?という意見を頂きました。
また,一箇所で大きな施設を作るのでなく,子育てのお母さんたちが,身近に気楽に立ち寄れる「木育広場」があったら良いのではないか?今風に言えば「子育てカフェ」とか。というご提案も頂きました。
この講演会をきっかけに,「徳島県木の家づくり協会」では「木育」活動を通じて,「子育て」世代の支援を行っていきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。


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